みなさんはじめまして。マイルストーン編集会2年のつばめです。
e-mileに記事を掲載するのは初めてですが、ひと駅分の息抜きになるような文章を書いていこうと思っていますのでみなさんぜひよろしくお願いします!
それにしても最近、ホントに嫌な季節ですよね。春学期が始まってなんやかんやで3か月。
梅雨と夏のあいだ、淡々としたメトロノームみたいな日々。
街全体を地下鉄のホームみたいな生ぬるい風が包み込んで、手帳のページをめくれば真っ赤に書かれた期末試験の文字。
空気ジメジメ、課題ドバドバ、そんな時こそ美味しいもの食べて、自分にちょっとだけご褒美あげちゃいませんか?
というわけでワセメシレポート第7回、今回は『ARARA-KARARA』に行ってきました!
6月のじわっと暑いある日、遅めのお昼ご飯を求め、4月より明らかに人の減った3限の大教室を抜け出した私は大隈通りをふらふらと歩いていました。
空きコマ、それはせわしない日常の隙間、2時間足らずのバカンス。いつもなら楽しみな時間のはずなのに暑さのせいか、溜まる課題のせいか、食欲はイマイチ。なんだかなぁと思いながら歩いていると、郵便局の向かいにその店はありました。
木の看板が印象的な喫茶店『ARARA-KARARA』。
よく前を通るけど入ったことのない店。普段なら気にも留めなかった。
なのに気づいたときには私、思わずドアを開け足を踏み入れていたのです。これはもう恋ですね。
木目調のインテリアで統一された店内で深呼吸すれば木の香り。
扇風機が送り込む風と合わさればそこは涼しげな森の中。
出会ったのはトトロ……ではなく大きな木彫りの犬でした。
水を一口飲んで生き返った私は、看板メニューのカレーの中でも青菜とベーコンのカレーを注文しました。
食欲ないときも何故かカレーだけは食べれちゃうというのは私だけでしょうか。
カレーってなんか不思議な力がありますよね。そんなことを考えていたら、料理が来ました。
ライスとルーが別の皿に盛られた完全セパレートタイプで、サラダとお新香もついています。サラダを先に食べ、ライスをすくいルーにつけてまずはひと口。
スプーンを口に運んだその瞬間、私の体に電流が走りました。
めちゃくちゃ本格派。
玉ねぎなどの野菜のコクが口の中に広がったかと思えば次にスパイシーだけど心地のいい、爽やかな辛味が口の中を駆け抜ける。
スパイスの魔法にかかってスプーンは夏休みの下り坂を疾走する自転車のように進みます。
喫茶店でここまで本格的なカレーが出てくるとは。
蕎麦屋や牛丼屋のカレーがうまいだなんて話はよく聞きますがもはやそのレベルじゃないです。
この店はもはやカレーが本職といって良いでしょう、流石看板メニューです。専門店でもここまでのクオリティーを出すのには苦労するでしょう。
そして、気になっていた青菜とベーコンですが見事にこのカレーライスに溶け込みながらも存在感を発揮しております。
シャキシャキとした青菜とゴロゴロとした大きなベーコン。カレーにも馴染めちゃうんですね!
しかし、私には一抹、いや一粒の不安がありました。
それはご飯の上にトッピングされたレーズンです。
レーズンなんてカレーに合うのか?酢豚のパイナップル感覚か?などとあれこれ勘繰り、これをカレーと一緒に食べて良いのかかなり戸惑いました。
しかし、ライスの上に乗っかってる以上一緒に食べろということなのでしょう。
勇気を振り絞りライスとレーズンをカレーに混ぜ、口に運びました。19歳、初夏の大冒険。
これがなんと大当たり!
スパイシーなルーと甘いレーズンがお互いを引き立て生み出すコントラストは抜群です。
辛さの後にほんのり優しい甘み。
普段はクールな恋人がたまに覗かせる甘えた表情。
これがツンデレってやつですか、萌えますね。
結構ボリュームのあったライスもルーも気づけば残りわずか、消えかけの線香花火を見つめるような切なさも感じながら最後の一口を食べ、バカンスはこれにて終了。
本当の夏休みまでもうひと頑張り。再び大学に戻って授業を受けます。
なお、今回紹介した『ARARA-KARARA』はマイルストーン編集会発行の『EXPO』106ページに掲載中です。みなさんぜひご賞味あれ!夏休みまでの長いトンネル、今日も頑張って進みましょう。
Have a nice day!! 以上、つばめでした!