ワセメシレポート⑬ カフェ巡り

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ハローe-mile。浪一独(なみただひとり)です。

 

いよいよ早稲田祭のシーズン。何か気軽にワセメシ紹介を請け負ってしまったために困っている。〆切当日になっても書き上がらない記事。誰か書いてくれないかな〜?

電話が鳴る。他サークルの友人からだ。「どうした? え、今からヘルプ? しょうがないなぁ……。」

文キャンに向かって走り出す。その道中、8号館の角、出会い頭で人とぶつかってしまった。

「すいません!」「あぁ……いえ……。」私はまた走り出す。

あれ?今の人なんか松⚪︎豊に似てたような……? まぁいっか! 急がなきゃ!

 

……キャンパスに入って少ししたところで人とぶつかるなんて、今日はツイてない。俺は石神井五浪(しゃくじいごろう)、大学3年生、26歳。何年も大学にいると、この肩書きも重くなってくる。今日は早稲田祭か。特に予定があるわけでもないが、なんとなく来てみた。けど、これがまた大混雑。どこもかしこも人だらけで、歩くのも一苦労だ。

 

早稲田大学の構内はまさにお祭り騒ぎ。みんな浮かれているが、俺にはそのエネルギーについて行く余裕がない。しばらく歩くと、普段はまず使わない北門が目に入った。あっちなら、もう少し静かかもしれない。ふと、その門をくぐることにした。

 

こっちは少し落ち着いている。北門を抜けて、飲食店が多い方へ向かって歩いていく。普段は早大生で賑わうエリアも、今日は家族連れなどが多く、なんだか普段と違う顔を見せている。

 

こういうところには、知る人ぞ知る名店があるものだ。ふと周りを見渡し、気になる店を探していると、一際目を引く重厚な扉が目に入った。

「アララカララ」……なんだこの店名は。妙に気になる。ここで引き返すのももったいない。思い切って扉を開けてみた。

 

足を踏み入れると、まず目に飛び込んできたのは木目調を基調にした落ち着いたデザイン。壁も床も、テーブルも椅子も、全てが自然の温かさを感じさせる。照明も柔らかいオレンジ色で、なんだかホッとするような空間だ。

 

静かに流れるジャズが耳に心地よい。穏やかで落ち着いた店内は、まさに隠れ家のよう。思わず深呼吸して、席に腰を下ろした。目の前には、木製のメニューが置かれていて、コースターまで木製だ。

こういう細かな演出に、店のセンスが感じられる。

 

アイスコーヒーを注文する。しばらくして、やってきたのは見るからに深煎りの香り高いコーヒー。

一口含むと、苦味が際立ち、キリッとした味わいが口の中に広がる。素晴らしい。無駄な甘さはなく、そのままでも十分に楽しめる一杯だ。

 

ふと横を見ると、ガムシロップとミルクが小さな銀のポッドに入っている。使い切りのちょうどいい量で、どこか気配りを感じる。この細やかな気遣いが嬉しいんだよな。こういう店に出会えると、なんだか心が満たされる気がする。

 

おいしかった。まだ少し飲みたい気分だ。口の中に残るほんのりとした味わいが、次の一杯を求めているような気がする。じゃあ、もう少し歩いてみようか。カフェを出て左の方に進んだ。

 

ふと目に入ったのは、あの威厳ある大隈講堂。

早稲田大学の象徴と言われるだけのことはある。その姿はどっしりと重みがあり、静かに歴史を語りかけてくるようだ。

 

外観の特徴は、やはりそのネオ・ゴシック様式の尖塔。これが空に向かって堂々とそびえ立つ姿は、遠くからでもよく目立つ。東京の名建築と呼ばれるのも頷ける。塔の上には早稲田の象徴である「時計」があり、今も学生達がその下で過ごしている。

 

この建物は、時代が移ろいゆく中でも変わらない早稲田の魂みたいなものだ。今日も多くの学生が行き交い、それぞれの夢を胸に秘めているんだろうな。俺も、ただ見ているだけで、その空気に少し浸らせてもらった気がする。

 

おっと、建築マニアの蘊蓄と感傷に浸っている場合ではない。

さて、右に行けば駅だ。でも、もう少しこの街を歩きたい気分だ。だから、駅には向かわずに、もう少し気の向くままに進んでみよう。

 

おっと、またカフェか。

季節は秋、ソフトクリームの看板がこんな風に掲げられているとは珍しいな。普通なら通り過ぎるところだが、この雰囲気に少し惹かれる。入ってみるか、ソフトクリームってのも悪くない。

 

店に入ると、まるで誰かのリビングに招かれたような雰囲気だ。壁には小さな人形や写真がたくさん飾られていて、どれもどこか温もりを感じさせる。こういう場所は、不思議と心が落ち着くものだ。

 

一番奥の席に腰を下ろし、手に取ったメニューを眺める。手書きの文字が優しく、素朴な味わいを醸し出している。ティーの種類が豊富で目移りするが、今日はゆったりしたい気分だ。カモミールティーを頼んでみることにした。ついでに、アイスも一緒に。

 

しばらくして、大きなポットにたっぷりと注がれたカモミールティーが運ばれてきた。

香りがふわりと漂い、気持ちが少しずつ穏やかになる。一口ずつゆっくりと味わう。こうしてたっぷり時間をかけられるのも良い。

 

そしてアイスも同時に来た。一口食べると、その濃厚さに驚かされる。まるで今しぼりたての生乳をそのまま使ったかのようだ。思わず「裏に牛がいるんじゃないか?」と疑ってしまうほどのフレッシュさだ。

 

窓の外には、忙しそうに行き交う人達。バスや車も絶え間なく走っている。この静かな空間と、外の喧騒とのギャップが妙に心地いい。おいしいお茶とアイスで、少しだけ特別な時間を過ごせた気がする。

 

店を後にする。おいしかった。さて、このまま帰るのもなんだかもったいない気がしてきた。閉場時刻も近づいて、少し人も引き始めている。今ならゆっくり見て回れるかもしれない。どこか行ってみるか。

 

「マイルストーン編集会」……聞いたことがある名前だ。早稲田の学生なら、一度は目にしたことがある「Milestone Express」を発刊している組織だという。この学生達が、早稲田祭2024「君物語、集結」に合わせて「Waseda Festival」号を作り上げたらしい。

 

なんでも、1年生が書いた記事がたくさん載っているとか。学生達の視点で切り取られた記事は、純粋で、どこか初々しいのだろう。しかもタダで配布しているらしいから、せっかくだし手に取ってみるのも悪くない。

 

3号館の702教室で配布中だった。普段の早稲田とはまた違う雰囲気を感じさせてくれるかもしれないな。こういう瞬間があるから、ふらりと足を運ぶのもいいものだ。

 

さて、明日も頑張るぞ。そう思い教室を後にする。私とすれ違いで教室に人が入って行った。どこかでみたような気がするが、気のせいだろう。

 

……はー1時間で終わるって言ったのにあいつマジで許さん……と急ぎマイルのブースに戻ってきた私、浪独一。さっきすれ違った人、今日ぶつかった⚪︎重豊似のあの人じゃん。来てくれたんだ、嬉しい☺️ さーて記事書かないとな、今回はあの有名漫画のパロディで書いてみるか〜。

 

いかがでしたか? 早稲田周辺には学生と地域に愛されるカフェが沢山あります。今回はご紹介しきれませんでしたが、ぜひ一度カフェ巡りにいらしてはいかがでしょうか? そして早稲田祭にいらした際には、ぜひマイルのブースまで足をお運びいただけると幸いです!

 

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