こんにちは! ライターのまかぼだらです。e-mileでは初めて筆を取らせていただきます。
私事ですが、2025年の9月2日から5日にかけて友人と長野県に旅行して参りましたので、今回は「長野ChatGPT旅」と題してその様子をお届けします。
さっそくですが、読み進めていくにあたり不都合が生じる気がするので、まずは登場人物の紹介をしておきましょう。
今回一緒に旅をするメンバーは宮城県出身の筆者が小学生時代から知る、古き(良き)友人達です。
それぞれについて少し細かく紹介すると、
筆者(早稲田大学・2年)、Yちゃん(宮城大学・2年)、Sちゃん(東北学院大学・2年)、R君(東北学院大学・2年)、S君(東北学院大学・2年)の5人で、私が長期休みに帰省する度に旅行に出かけるお決まりの面々です。本来であればもう1人いるのですが、彼はアメリカに留学中のため今回の参加は断念となりました。
さて、内輪話はこのくらいにしてみなさんが気になっているであろう、この記事のタイトルでもある「長野ChatGPT旅」の由来についてご説明しましょう。
実は今回の旅行は、全員の怠惰による思考放棄のせいでなかなか行き先が決まらず、この夏はどこにも行かなくていいんじゃないか? という状態から始まりました。
そんな中、急にYちゃんとSちゃんが「長野に行きたい!」と言い始めます。話を聞いてみると、どこを観光したいというわけでもなくとにかく長野に行きたいとのこと。筆者にはさっぱり理解が追いつかなかったので、旅行の計画はすでにノリノリの2人に任せることにしました。

すると、しばらくしてグループチャットに送られてきたのは全大学生の心の友、ChatGPTの画面。怠惰に怠惰を重ねた結果、旅行の計画さえもチャッピーに任せてしまおうという魂胆です。

それでも、こうして文字で見るとワクワクしてくるから不思議です。今回の旅行は3泊4日の予定。過去最長の旅行に向けて期待が膨らみます。
今までの旅行ではレンタカーを借り、蔵王、那須へと移動距離を広げてきた私達でしたが、さすがに長野までとなるとレベルが違ってきます。でも今回の旅は全員が免許を取得しているという初めての状況。さすがに5人で運転を交代すれば余裕だろう、と意気込んでいました。計画性はなくとも、無駄な自信だけは溢れ出てくるんですよね。
【1日目 (9/2)】
前置きが長くなりましたが、初日です。私達、今から長野行くの? とまだ実感が湧かない中「長野ChatGPT旅」、スタートです。ここからは時系列に沿ってお送りします。
9:20
当たり前のように、集合時間から1時間ほど遅れて全員が到着。これも旅行の度に発生する恒例行事です。もちろん、5人ともMBTIの4文字目はP。
9:40
腹ごしらえをしてからレンタカーに乗り込み、ようやく出発。カーナビに現れた「目的地まであと7時間30分」という文字に絶望を超え、もはや笑いが込み上げてくる中、地元・宮城を後にします。車内BGMはR君の担当。お互いの好みは大体把握しているため選曲もなかなか良く、7時間超えドライブの車内はカラオケ状態で雰囲気も良くスタートしました。
11:15
最初の休憩スポット、安達太良SA(福島県)に到着。お手洗い等を済ませます。運転を交代し、出発。
17:05
諏訪湖に到着。さっそくChatGPTが考えてくれた旅行計画とは違う行動を見せる私達ですが、こんな気まぐれもいつものことです。
ここで驚きだったのは、なんといっても長野の気候。この日仙台では過去最高の37.6℃を記録した中、諏訪湖周辺は湿度も低く過ごしやすい気候でした。長野県が避暑地として有名なのも頷けます。
それから私達は、しばらく諏訪湖の周りでのんびり写真を撮ったり、草原を走り回ったりして、座りっぱなしで疲れた脚を癒します。実はこの諏訪湖、映画『君の名は。』のモデルになった場所。彗星が落ちたあの湖にそっくりです。せっかくなのでそんな諏訪湖を夕日とともに上から見てみたいと思い、山の上の展望台まで車を走らせます。

18:10
展望台がある立石公園に到着。実はこれにも裏話があるのですが、展望台までの山道は大渋滞。車が全く進まず立ち往生していた私達は、車を降りて進むことにしました。男性陣を車に残し(ごめんね)、筆者達で残りの道をダッシュ。中高生以来の運動に息も絶え絶えになりながら、夕日が沈む瞬間の景色を写真に収めようと試みます。ちなみに日の入り時刻は18:08。急げ急げ。

19:30
すっかり日も沈み、山道を下りた私達はようやく宿を目指すことに。宿まではなんと、まだここから1時間半もあります……。
20:40
空腹に耐えられなくなった一行は、高速に乗る前に腹ごしらえをしました。全員でラーメンを掻き込み、いざ出発。
21:30
やっとのことで宿に到着。ヘトヘトになりながら荷物を運び込んでいると、目に飛び込んできたのは立派なお屋敷。貸切の館内でテンションが最高潮に達した5人は疲労などすっかり忘れて、全員で探検を始めます。


想像を遥かに超える内装とその広さに驚愕する一行。口を開けば「ヤバい」、「エグい」しか出てこない大学生の悲しき語彙力に情けなさがつのりますが、うん。さすがにこれはエグかった。
ちなみにこのとき、宿泊した木曽路の気温は21℃、湿度は76%でした。カラッとしていてかなり涼しい。
それぞれが夢見心地で入浴を済ませて就寝。筆者は彼らのものすごい寝相といびきを知っているので、1人別室で眠りにつきました。
【2日目(9/3)】

8:20
筆者が起床。言うまでもなく一番乗りです。昨夜は「明日は5時くらいに起きて朝から上高地へ行こう」などと話していた我々でしたが、絶対に無理であることを知っていた筆者は8時にアラームをかけました。4人はまだ、すやすやと眠っています。

10:10
Sちゃんが起きてきたので、未だ眠り続ける3人を置いて2人で木曽路を散策することに。この時点での気温は27℃、湿度はなんと52%。この時期にここまで過ごしやすい場所が日本にあるでしょうか。最高です。
宿のある通りは、どこを見ても木曽漆器の店が軒を連ねています。この時間に開いている店は数えるほどだったので、目に付いた所にフラッと立ち寄ることに。

お邪魔したのは「柏屋常左衛門商店」さん。美しい漆器の数々が並んでいました。店主の方と長話をしたのち退店。私達2人はそれぞれお箸を購入させていただきました。

11:40
やっと全員が起床し、本日の目的地である上高地へ向けて出発。お昼前に出発できただけ奇跡です。そう考えると、ギリギリChatGPTの計画通り?

12:10
車で山道を登り続けていると、道中に縁結神社を発見。なんでもここは日本で唯一「縁結」の名を冠する神社らしく、良縁を心から欲している5人は参拝に寄ることに。神様、本当にお願いします。

ここで豆知識。長野県は日本で一番ガソリン代が高いんです。この旅を通して私達はすっかり、ガソリンスタンドを見る度に最安値を探すようになっていました。
13:30
松本市にある、標高約1500mの山岳景勝地である上高地に到着。ここからはタクシーで途中地点まで向かい、ハイキングを開始します。

ここから2時間ほど、最終目的地である河童橋を目指してとにかく歩き続けます。道中に関しては全員が空腹を嘆き続けていた以外に特筆することがないので、写真のオンパレードでお送りします。



15:20

最終目的地である河童橋に到着。観光客で賑わっていました。この時点での気温は23℃。標高が高いにしても、相当涼しく感じます。お土産屋さんやお食事処も多数あり、筆者達もようやくお昼ご飯にありつきます。お腹が空きすぎた我々は、それぞれが食べたいものがある場所へ散り散りになりました。まあ、あとで集合すれば良いでしょう。

全員がお腹を満たし、やっと機嫌が良くなりました。今度はこの地点からタクシーに乗り込み、下山します。車内では疲弊した5人がぐっすり眠りにつきました。
18:20
レンタカーに乗り込んだ私達は、宿近くのスーパーに向かいます。毎回の旅行で恒例になっている、晩ご飯の自炊をするためです。ここまでChatGPTの計画を見事に無視してきた私達でしたが、キッチンが完備された宿に泊まってみんなで料理をすることだけは、毎回欠かさず行っているイベント。むしろ毎回そのために旅行を計画しているようなものなのです。

19:50
1人ずつ交代で風呂に入りながら、調理開始。先ほど「みんなで料理をする」などとほざきましたが、筆者の料理の腕は絶望的です。早起きと片付け、そして味見が筆者の役割。唯一担当した銀杏の煎り物も、ほぼ全て焦がしてしまいました。

22:10
全ての料理が完成。今晩の献立はカレー、ミルフィーユ鍋、旨きゅうり、生き残りの銀杏(5粒)。筆者以外の4人は全員実家暮らしなのに、料理が上手です。ぜひ筆者の一人暮らしの家に、交代で夕飯を作りに来ていただきたい。

23:00(ごろ)
就寝。多分、みんな思いのままに眠りについたと思います。覚えていない。
【3日目(9/4)】

8:00
筆者が起床。1人で昨日のお皿やらゴミやらを片付けます。みんな、美味しいご飯を作ってくれてありがとう。音楽をかけながら多少音を立てて皿洗いをしても、誰も起きてくることはありません。
10:10
本日最初の目的地、奈良井宿に向けて出発。本日の運転を担当するのは免許を取ってから間もないYちゃん。みんなで見守りながら、指示を出したり茶々を入れたりします。
最初からここまでちゃんと読んでくれた方は気づいているかもしれませんが、ここは1日目に行く予定だった場所。結局2日目も時間が取れず、3日目にしてリベンジマッチです。
10:30
長野県塩尻市に位置する宿場町、奈良井宿に到着です。ここを訪れるために近くの宿を取ったのに、実はこの日の朝にチェックアウトしています。今夜はどこに泊まるのか、お楽しみに。

さすがは宿場町。風情があります。朝ごはんがわりにお団子をいただきました。中高生の夏休みが終わった時期で時間も早かったので人通りも少なく、景色と雰囲気を存分に楽しむことができました。ナメるなよ、これが大学生の夏休みだ。
13:30

思い思いに店を回ったり、神社を訪れたりしたのち、昼食。
14:20
奈良井宿の街並みを存分に堪能し、一通りお土産選びに苦悩してから奈良井宿を後にします。それぞれ家族や友人、恋人、バイト先用に大量にお土産を購入していました。筆者は自分用に漆塗りの櫛を購入。べ、別に友達はいますよ……?
17:00
長いドライブを経て、本日2箇所目の目的地、美ヶ原高原に到着。ここから山頂を目指して歩きます。ちなみにこの日は台風が接近しており、1時間ほど前から雨が降り始め車窓からの視界は劣悪。Sちゃんが嘆きながら運転をしてくれました。このとき、気温は驚異の17℃。
17:35
標高1,989mの牛伏山山頂に到着。15℃の気温に加え雨を含んだ風が体を打ちつけ、夏仕様の服装では震え上がるほどの寒さでした。

本来であれば放牧もされていて美しい景色が広がっているはずの美ヶ原高原でしたが、寒さに耐えかねた私達は早々の下山。今度は晴れているときにリベンジしたいです。
20:00
お待たせいたしました。2つ目の宿に到着です。この頃には雨も本格的に降り始め、屋根と暖を求めて、いそいそと荷物を運び込みます。

こちらが本日の宿です。こんなに素敵な場所を探してくれたS君に感謝。もう一度車に乗り込み、今夜も食材を調達しに行きます。
0:50
台風が接近する中、免許を取ったばかりのS君が半泣きになりながら運転し、近くのスーパーで買い物をして再び宿に帰還。料理が完成した時には日付を回っていました。
今晩の献立はピーマンの肉詰め、旨きゅうり(2日連続)、回鍋肉。残念ながら筆者の料理の腕が1日で上達することはなく、下手に手を出したピーマンの肉詰めの仕上がりにお叱りを受けたのち1人部屋でふて寝(ぐっすり)をしていました。
「ご飯だよ〜」と、久しぶりに聞く台詞で目覚めると、美味しそうな晩ご飯が完成していました。うーん最高。夢ですかこれ。

他愛もない話をしながら昔ながらの友人と食卓を囲む、幸せな時間です。先ほど購入してきた長野の地酒も絶品でした。
2:30
食べたり飲んだり語ったり、ベッドに倒れ込んではまた飲んだりを繰り返していたらこんな時間になっていました。入浴を済ませ、全員が就寝。
ちなみに今晩の部屋割りは、3部屋それぞれにR君とS君、SちゃんとYちゃん、筆者は1人部屋でした。怖いから誰かと一緒に寝たいと主張する4人と、1人で寝たい筆者。需要と供給とはまさにこのこと、今晩もぐっすり眠らせていただきます。考えてみれば、筆者以外には兄弟がいます。納得の部屋割りと料理スキル(?)ですね。
【4日目(9/5)】

7:30
筆者が起床。残っていた旨きゅうりをつまみながら、昨晩のままになっていた食器類を洗います。チェックアウトまであまり時間がないので、身支度も同時進行。一通り片付けたらみんなを起こすことにしましょう。
10:30
宿を出発。もう少し堪能したかったところですが、台風が迫っているようなので足早に長野を後にします。雨が降る予報だったので予定していた神社に寄るのも断念しました。
17:40
7時間を越えるドライブの末、我らが地元、宮城県に到着。4日目は書くことが少なくなってしまいました。実は筆者はこの日で4人とお別れ。明後日には東京に戻ります。次に会うのは冬休みか成人式でしょうか。楽しい旅をありがとう。
いかがでしたか? e-mileにしては異例の長編になってしまった気がしますが、お楽しみいただけたら幸いです。AIの想像をはるかに超える計画変更を見せた私達の行動を鑑みると、人工知能が人間を超える日はまだまだ遠いのではないかと思えます。
みなさんも次の長期休みにはぜひ、長野旅、もといChatGPTに計画を任せた旅に出てみてはいかがでしょうか。
